「一生懸命勉強しているのに、なかなか覚えられない…」
そう感じたことはありませんか?
実は、“覚える”よりも“教える”ほうが、記憶の定着率が高いことが、アメリカの研究で明らかになっています。
この現象は「ティーチング効果(Teaching Effect)」と呼ばれ、学力アップにとても効果的な勉強法です。
■ 教えることで記憶が定着する理由
私たちの脳は、「聞いた」だけの情報よりも、「自分の言葉で説明した」情報を長く覚えるようにできています。
つまり、“アウトプット”の回数を増やすことが、記憶の定着につながるのです。
アメリカの研究機関によると、
- 講義を聞くだけの学習は定着率が約5%
- 読書では約10%
- 実際に教える(説明する)場合は、なんと約90%
このデータを見ると、「自分で説明できるようになる」ことがどれだけ大切かが分かりますね。
■ ティーチング効果を使った勉強法①:ダミー生徒を作る!
「誰かに教える」といっても、実際に相手がいなくても大丈夫。
たとえば自分の机の前に好きなキャラクターなどを印刷した紙を置いて…
「今日の理科は“水溶液の性質”を勉強したよ。酸性とアルカリ性の違いはね…」
と声に出して説明してみましょう。
声に出すことで、脳が「説明のために整理しよう」と働き、理解が一段と深まります。
■ ティーチング効果を使った勉強法②:家族や友達に3分で教える!
「教える時間がない」という人は、3分だけ教えることを目標にしましょう。
1つの単元を3分で説明しようとすると、自然と重要な部分だけを抜き出して話すようになります。
これが「要約力」や「論理的思考力」を鍛える練習にもなるのです。
また、「うまく説明できなかったところ」が、自分の理解が浅い部分。
そこをもう一度テキストで見直せば、苦手が一気に減っていきます。
■ ティーチング効果を使った勉強法③:ノートを“先生視点”で書く!
「ノートを自分が理解するため」ではなく、「他の人が見て分かるように」書いてみましょう。
色分け・矢印・例文などを使って、説明しやすいノートを作ると、自然に頭の中でも整理されていきます。
このときのポイントは、「見返したくなるノート」を意識すること。
美しさよりも、“自分が先生だったらどう教えるか”という発想が大事です。
■ 両国校での取り組み:「生徒が先生になる時間」
個別指導Wit両国校では、定期的に「生徒が先生になる時間」を設けています。
自分の得意単元を他の生徒に教える――それだけで、生徒たちの表情が驚くほど変わります。
「教えるって楽しい!」
「自分でも理解できてたんだ!」
そんな成功体験が、次の学習意欲につながるのです。
成績アップの裏には、“自信の芽”が必ずあります。
その芽を育てるために、Witではティーチング効果を活かした指導を取り入れています。
■ まとめ:学ぶことは“教えること”で完成する
勉強のゴールは「覚える」ではなく、「説明できるようになる」こと。
ティーチング効果を意識するだけで、学びの質が格段に上がります。
次に勉強するときは、
「自分が先生になったつもりで説明してみよう」
――それが、理解を深める最短ルートです。